スミレ洋裁クラブ

魔女、妖怪のドレスお仕立ていたします。

コリアンダーと妖精の国

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サリー・ガードナーの新作ファンタジー。衣装箱を開けるとそこはことなる時が流れる妖精の国。魔女の呪い、殺人、ロマンスとファンタジーのお決まりごとがてんこ盛り。あーだこうだと言うのはやめて、物語の中にどっぷりと浸かって楽しんだ。ただ、欧米の作品を読んだときに、いつもひっかかるのが宗教のことだ。日本人にとっては、信じようと信じまいと、神道と、仏教は心の根底にしみこんでいる。だから、日本のファンタジーを読んでも、すーっと入っていける。これが、欧米人だとどうだろうか?反対に、欧米の作品の根底に流れているのはやはりキリスト教だ。この作品は、清教徒革命の時代を背景に書かれている。私の知っている清教徒は、悪いイメージはまったくなった。メイフラワー号でアメリカ大陸へ渡った清らかな心の信心深い人か達くらいしか知らない。しかし、この作品では清教徒たちは依怙地で聖書にこりかたまった人達のように書かれている。とてもひっかかってしまった。まるで、清教徒たちがアメリカへ追い払われたように書かれている。えっ、ほんと?もう一度清教徒革命を調べてみる事にした。「コリアンダーと妖精の国」はドキドキ、ハラハラは請け合いです。冬の夜には最適かも。